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土屋 喜久夫 つや姫ヴィラージュ 村長

東京のどまんなか、銀座で扱ってもらえる産地になろう!

仲間と共に「つや姫ヴィラージュ」を立ち上げ、より一層高い食味水準の「つや姫」栽培に取り組む土屋さん。「つや姫」栽培をリードする「山形つや姫マイスター」にも委嘱され、地域の見本となりながら長年「つや姫」の栽培に取り組んでいます。10年目を迎えた「つや姫」について伺いました。

土屋 喜久夫

Q.どんな思いで10年間取り組んでこられましたか?

A.一番最初に目標を立てました。一番の目標は魚沼産にいかに近づいて越せるか。そのためにどうするか。大きな目標があったのでここまで来れたと思います。本当にいろんな作戦を立ててここまで来ました。つや姫は生産者個々に対する認定なので、これまでは農家がそれぞれ栽培していましたが、消費者に品質を揃えた米を届けようと考え、平成24年度に集団で栽培に取り組もうと「つや姫ヴィラージュ」を立ち上げました。そして、栽培する農家だけでなく、地域の皆で心を込めて作ったものだよ、という気持ちごとお客様に届けたい!と思い、つや姫ヴィラージュのサポーター制度をつくったり、小学生にも協力してもらったり…。皆で作ったお米なんだという真心ごとお届けしたい、ということを念頭にがんばってきました。

Q.10年経ってみていかが思われますか?

A.あっという間の、楽しい10年間!もう10年たったのかな、という感じです。
苦労もあったけれど、苦労は夢をかなえるためのものだと思えば、楽しいことでした。例えば「つや姫ヴィラージュ」を作った時のみんなで立てた目標は、「東京のどまんなか、銀座で扱ってもらえる産地になろう!」ということ。がんばっていると、食味コンクール等でも高い評価を何度もいただくようになって、そうすると、また来年も、この期待に応えなければ!というプレッシャーもかかりますが、そうしていたら銀座で扱ってもらえるようになり、夢をかなえることができました。

それでも、この地域の田んぼの地力(土が肥料分を蓄える性質等のこと)の低さもあって、収量ではまだ目標以下です。農協には今年オリジナルの肥料を新たに作ってもらうなど、毎年何かしら夢をかなえる工夫を続けています。
自分たちだけでなく、10年間、県内の農家のみんながそうやって努力してきたと思います。そしてやっと「つや姫」を高価格の米としてお客様に認知してもらえるようになりました。

Q.これからの10年は?

A.これからの10年はお客様に対する「つや姫」生産者としての「責任」を守ることだと思います。価格に見合った味と品質をこれからも継続すること。これで、魚沼産に近づける、この努力を続けることが何よりも大切だと思っています。

Q.土屋さんにとって「つや姫」とは?

A.ほんとうに「宝物」。
私は稲作農家ですが、就農したころから生産調整(減反)が強化されてきました。そして、山形県は米どころなのに、「山形の米ってなに?」とお客様に聞かれるのが常だでした。宮城には「ひとめぼれ」、秋田には「あきたこまち」、新潟には「コシヒカリ」があるのをお客様は知っていらっしゃいますが、山形県には「はえぬき」という素晴らしい米があって、皆が一生懸命つくっているのに「知らない」と言われるのは本当につらいことでした。

そんな中、「つや姫」がデビューして、行政、農協、農家、県民、本当にみんながこれほどまでに応援して育てた「つや姫」は、まさに“お姫さま”かなと思います。個人的にも、稲作農家としては年齢的に集大成の時期なのですが、そんな時期に「つや姫」と出合えてよかったと心から思います。

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