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秋沢 淳雄 ㈱山田屋 代表取締役社長

ハードルの高い栽培要件がブランド確立の大成功に。

都内に複数の米販売店を展開する㈱山田屋の代表。「山形97号」ブランド化戦略推進本部の委員としても、デビュー前から熱心に「つや姫」をブランド米に育ててくださったお一人です。デビュー当時のことや、これからの展開へのご助言などをうかがいました。

秋沢 淳雄

Q.10年前のデビュー当時の印象はありますか。

A.初めて知ったのは、まだ「つや姫」という名前が付く前の「山形97号」だったデビュー2年前で、つややか、色白、冷めても美味しい、美味しいと言われる特徴がすべて詰まったお米で、これは消費者に必ず受け入れられると思いました。当時ブランド化戦略推進本部委員として、どのようにブランド化するか、皆で検討したことをよく覚えています。

よく、産地から一方的に「美味しい米ができた」と、いわゆるプロダクトアウトの声をよく聞きますが、「つや姫」は違いました。デビュー前から我々のような流通販売者も委員に入れるなど、生産、販売、コミュニケーション、3つの部会が柱となりつつ、三位一体となって取り組んできたことが、「つや姫」成功の秘訣ではないかと思います。

「つや姫」のデビューと時期を同じくして、銀座三越内に販売店舗を持つことになりました。銀座は情報発信力が高い街です。そこで知事がトップセールスを行うことは有意義なことだと思いましたし、当時は前例もほとんどなかったので、ぜひ協力しようと思いました。吉村知事がもんぺ姿で「つや姫」の母として気さくにPRしたことは、首都圏でもニュースとして流れ、かなり説得力があったと思います。

Q.「つや姫」は生産されるすべてが特別栽培又は有機栽培ですが、これは、全国的にも珍しいのですか?

A.全て特別栽培以上、という栽培要件は、全国にも前例はありませんでした。初めて「つや姫」が取り組んだことは、お客様への安心感とおいしさの礎となっていると思います。生産者にとってこの栽培要件はハードルが高いと思いますが、このことがブランドの確立という大成功に繋がったのだと思うし、今となっては、生産者の方々も自信を持って取り組んでいらっしゃることと思います。

Q.首都圏のお客様の評価は?

A.ブランド=「誰もが知っている」ということだと思います。そして、真の「ブランド」であるかどうか、ということはお客様が決めることだと思います。今後も「つや姫を食べたい!」とお客様に選んでいただくこと。この継続が必要だと思います。当店ではつや姫のお客様はほぼリピーターです。弟分の「雪若丸」とともに、山形を代表する米としてぜひ頑張ってほしいと思います。

Q.節目の年だが、今後については

A.生産量を維持し、品質をしっかり維持し、「つや姫」のグレードをクリアできる生産者であること。10年間、生産者は本当に努力されたと思いますし、これかもこの取組みはぜひ継続してほしいと思います。

ただ、お米の国内消費については、30年前1千万トンだったものが、700万トンと減少しています。今後は海外にもぜひマーケットを広げてほしいと思います。実際、銀座の店舗は、海外のお客様が多く、つや姫も良く売れます。世界的に寿司は人気ですが、日本の米はほとんど使われていません。このようなマーケットもまだあるので、いろいろな工夫で、「つや姫」には世界に向けても頑張ってほしいです。

Q.秋沢社長にとってつや姫とは?

A.米販売者にとって絶対になくてはならない米です。どんどん新品種はでてきては淘汰される時代ですが「つや姫」は首都圏でもしっかりしたブランドとして確立しており、このブランド力の継続を今後も期待します。

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